「ねぇ、琉」
「なんだい?桜」
ある春の昼下がり、外で蓮と凛が仲良く駆け回って遊んでいるのを桜と琉は並んで見守っていた。
「私、今幸せよ」
桜は琉に向かって微笑みながら言う。
琉は一瞬驚いたような表情をしたが、直ぐに笑みに変えて言った。
「僕もだよ、桜。可愛い子供たちがいて、隣には最愛の人がいて。これ以上ない幸せだ」
二人は見つめ合いながら笑みを深めた。
「あ!お母さんとお父さん仲良しだぁ!」
蓮が指を指しながら頬を高揚させて言った。
「本当だ!お父さんとお母さん仲良し!凛たちもぉ!」
凛も蓮と同じように指を指して言い、二人は手を繋ぎながら桜と琉の元へ走っていった。