それからの回復は凄まじい勢いだった。
三月とかからずうちに琉は病を治したのだ。

「琉…治って良かった…本当に良かった…」

桜は泣いて琉の回復を喜んだ。

「桜は泣いてばかりだね」

「…泣かせる琉が悪いのよ…」

笑ってからかう琉に桜は頬を染めて琉の胸元に顔を埋めた。
「そうだね。これからは桜を泣かせた分、笑顔にさせてみせるよ」

「…えぇ」

桜が小さく頷き、琉は桜を強く抱きしめた。