灰色の雲から舞い降ちる白く美しい粉雪。
それが山々を白く染めていく。

寂れた小さな村のあばら家に若い夫婦が暮らしていた。
夫の名を琉、妻の名を桜と言う。
2人は貧しく、慎ましくとも幸せに生活していた。