医者に診てもらうと、私の小指は着地の時に力がかかり折れてしまったらしい

お父様には散々怒られ、一週間自室で謹慎の命が下され数日が過ぎた


「はぁ〜一日中部屋の中って退屈ね〜ライラ」

「セレーナ様のお顔に傷が付かず、不幸中の幸いです。でもセレーナ様、、、あの時私が止めていればこんなお怪我もせずに、、、申し訳ございません。その上、私のことも庇っていただき、、、」

「あら、あの時ってなんのことかしら?私、知恵熱が出て寝ていたいから貴方に必要な物取ってきてとお願いしただけよ。」

「...セレーナ様」

コンコン

「はい、、、ル、ルーカス様!!!」

「急に押しかけてすまない、私の婚約者が怪我をしたと聞いてね、飛んできてしまったよ。大丈夫かセレーナ姫」

「ルーカス様、ご心配をお掛けし申し訳ありません。この通り怪我は左手の小指だけですし、私は元気です」

「それは良かった。では、早く支度をしなさい。グラファイト王国に一緒に来てもらおう

「「えっ??」」

「私の婚約者はとんでもないお転婆姫のようだからね、結婚までに改めてもらわねば、私も困る。サヴェント国王には話はつけてある。今日から1ヶ月、我が城で花嫁修行をしてもらおう。大丈夫、うちの教師陣はとても優秀でね、1ヶ月もあればお転婆姫の影もなくなるさ。何か必要なものはグラファイトで整えればいい、さあ、必要最小限の身支度をして私と一緒に来てもらおう」


まあ、自業自得だから仕方がないけれど、ルーカス様ってこんな強引な方だとは…

結婚するなら心通わせる夫婦になりたいと思ってたけど、、、これは仮面夫婦になること決定ね