「あれは……嫉妬した、から」
「えっ、嫉妬……?」
予想外の答えが返ってきた。
「1年の夏休み、陸上部の大会に来てただろ?その時、笠野としゃべっただろ?」
笠野くん……
そうだ。
1年の時に同じクラスで、なおかつ陸上部の男の子。
私のことを見かけて声をかけてくれたんだった。
「笠野くんとは同じクラスだったから……話しかけてきてくれたの」
「そうだっんだ……てっきり笠野のことが好きだと思ってたから。協力するうちに仲良くなれたらいいとか、浅はかな考えで協力するって言ったんだ。でも傷ついた顔見て、違うんだって思った」
「もしかして……知ってたの?私が新谷くんを好きだって」
「確信はないけど、そうかなって」
ば、バレてたんだ。
っていうことは、
「私に告白させようとした……?」
「まあ、そういうことになるな……。確信がなかったから、確かめようと思って。でもやっぱり俺から言いたいと思って遮った」