「神崎様」
「む?おお、お主か。ご苦労」
あのドラゴンが、神崎家の闘技場にやってきていた
「どうじゃったか?彩音の様子は」
「とても生き生きとされておられました」
闘技場に神崎家の当主───彩音の祖父がドラゴンと話していた
二人は面識があるらしく、親しげに話している
「それで・・・・・・あのことは伝えてくれたか?」
「もちろんです。それが本題ですから」
「そうか、ありがとう」
ふう、と一息ついて、当主はまた口を開く
「ライサに囚われた者に、生きて帰ってきたものはおらんかった・・・・・・しかし、彩音なら、救えるかもしれぬな」
同じような経験があるのだから、と祖父は言葉に出さず心の中で呟いた
ドラゴンもそれをわかってこそ、口には出さない
「そろそろ朝食の時間じゃが・・・・・・お主も食べていくじゃろ?」
「宜しいのでしたら、喜んで」
ドラゴンはそう言うと、少しずつ体が小さくなっていった
そして、角と尻尾、翼を残し、人の姿───龍人型へと変化した
真っ赤に燃え盛る炎のような髪を持つ青年
「さあ、行こうか」
そして彼らは、静かにその場を去った
「彩音様が、膨大な力を持っていることは、お分かりに?」
「当たり前じゃろう。我が孫なのだから」
「そうですか・・・・・・彩音様は、大きくなられましたね」
「ああ、お主が彩音から攻撃されたのは、五、六年ほど前かのぉ」
「ええ、驚きましたよ」
「まあ、彩音もパニックになっておったからな。その件はすまなかった」
「いえ、とんでもございません。それよりも、ライサの件の方が彩音様にとって大きなものになります」
「そうじゃろうな。ライサを・・・・・・和殿を救ってあげれるのは、彩音しかいないだろうな・・・・・・」
「む?おお、お主か。ご苦労」
あのドラゴンが、神崎家の闘技場にやってきていた
「どうじゃったか?彩音の様子は」
「とても生き生きとされておられました」
闘技場に神崎家の当主───彩音の祖父がドラゴンと話していた
二人は面識があるらしく、親しげに話している
「それで・・・・・・あのことは伝えてくれたか?」
「もちろんです。それが本題ですから」
「そうか、ありがとう」
ふう、と一息ついて、当主はまた口を開く
「ライサに囚われた者に、生きて帰ってきたものはおらんかった・・・・・・しかし、彩音なら、救えるかもしれぬな」
同じような経験があるのだから、と祖父は言葉に出さず心の中で呟いた
ドラゴンもそれをわかってこそ、口には出さない
「そろそろ朝食の時間じゃが・・・・・・お主も食べていくじゃろ?」
「宜しいのでしたら、喜んで」
ドラゴンはそう言うと、少しずつ体が小さくなっていった
そして、角と尻尾、翼を残し、人の姿───龍人型へと変化した
真っ赤に燃え盛る炎のような髪を持つ青年
「さあ、行こうか」
そして彼らは、静かにその場を去った
「彩音様が、膨大な力を持っていることは、お分かりに?」
「当たり前じゃろう。我が孫なのだから」
「そうですか・・・・・・彩音様は、大きくなられましたね」
「ああ、お主が彩音から攻撃されたのは、五、六年ほど前かのぉ」
「ええ、驚きましたよ」
「まあ、彩音もパニックになっておったからな。その件はすまなかった」
「いえ、とんでもございません。それよりも、ライサの件の方が彩音様にとって大きなものになります」
「そうじゃろうな。ライサを・・・・・・和殿を救ってあげれるのは、彩音しかいないだろうな・・・・・・」