でも、あたしは・・・・・・

あの事件がフラッシュバックしそうで、怖い

あたしの魔法界での日常が完全に崩れたのは

ドラゴンが始まりだった






六歳の頃・・・・・・だったか

そのくらいの頃、他の同級生と魔法の実技(主にコントロール)が劣っていたあたしは、家で一人、練習していた

そんな時、事件が起きた

大きなドラゴンが家の闘技場に───あたしが練習をしている最中に───来てしまったのだ

突然の来客。それがまさかのドラゴン

あたしはそれを目にし、理解し、混乱した

そしてあたしは、無我夢中で魔法をかけた

その魔法はドラゴンに衝突。ドラゴンは怪我を負った

でも、そのドラゴンは敵ではなかった

そのドラゴンはおじい様のご友人の遣いで、いつもおじい様とこの闘技場で待ち合わせていたんだ

闘技場は広くて、ドラゴンが一体来たところで狭くはないし、のびのびとしていられるから

ただ、あたし達がいない平日の午前中にいつも待ち合わせていたけれど、その日は休日

あたしがいて、居合わせてしまったというわけ

そしてドラゴンに大怪我を負わせたあたしは、こっぴどくおじい様から叱られ

ご友人の方のところに謝罪した

ご友人の方は、「大丈夫だよ」と言ってくださったけど、その目には少しだけ怒りが見えた



それ以来、あたしは

魔物や悪魔にに触れることも、なくなった

いや、怖かった

怒られるとか、とういうものではなく

ただ単に、怪我をおわせてしまうのが、怖かったんだ・・・・・・