「その入口・・・・・・の森は神崎家の持ち物なの。まあ、領地ね」

「へぇ」

「で、なんで領地にしたかっていうと・・・・・・」

あ、これ説明が長いやつだ

まあ、まとめますと・・・・・・

・怨念が留まっていることを知った神崎家当主が、そこを領地とした

・そこに強力な結界を張った

・そうすることで、湧いてくる悪魔を外に出さないようにした

ってこと。まあ、要は外に被害が出ないように、秘密のミッションってことか

「で、その退治を任されたのがあたし達なのよ」

「なるほど」

ん?ちょっと待った

それなら、魔法界の魔法使いがした方が効率よくない?

だって、そっちの方が強いんだから

「ああ、そう思うわよね・・・・・・これには理由があるの」

「??」

「その森はね・・・・・・殆ど人間界よりにあるの」

「うんうん」

「だから、魔法界から行くより、人間界から行ったほうが早いってことよ」

「へえ」

「まあ、ご当主様は後に孫娘を寄越すって仰ってたのだけれど・・・・・・まだかしら」

ん?

孫娘を、よ、よ・・・・・・

寄越すだとぉ?!

それって、あたしの事だよね?

っていうか、あたししかいないよね?孫娘って・・・・・・

うん、お兄ちゃんじゃないだろーし

「へ、へぇ・・・・・・そのお孫さんって、ど、どんな人なの?」

嫌な予感、する

「噂では、ものすごい落第生ってことよ」

グサッ

「容姿はいいらしいんだけどね」

・・・・・・噂、気安く信じちゃダメだね!