「よし・・・・・・行くか」

「行く?」

「あ、何も聞いてないの?」

「あ、すみません。説明し忘れてました!」

「へぇ・・・・・・聖理奈が。珍しいわね。さては、転校生ってことでうつつを抜かしてたのかしら?」

「・・・・・・では、説明するので少しお時間をください」

「(はぐらかしたわね・・・・・・)いいわよ」

なんだろう?

二人(紅梨先輩&聖理奈)の間で、見えない火花が散っているような・・・・・・

「ええと、ちょっとこっち来て」

「ふええ・・・・・・」

聖理奈に腕を引っ張られる。

美里はやれやれと言った感じで腕を組んだ

「まず、怨念があるって言うのは言ったわよね?」

「うん」

まあ、元から知ってたし・・・・・・

「その怨念が、最も溜まっている場所・・・・・・に行くのよ」

「どこ?」

こればかりはわかんないや・・・・・・

「ふふ・・・・・・魔法界と人間界の入口よ」

「へっ?」

WHAT?

今なんと言いました?

魔法界と人間界の入口?

「はあぁぁああぁぁ???!!!」

ま、ま・・・・・・

マジかぁっ?!

あたし、そこ通ってきたんだけど

入口って言っても、そう大層なものではない

ただの、森

まあ、草花が豊富で綺麗なところなんだけど・・・・・・

あんな所に?

「って、そこにどうやって行くの?」

確か、人間界から魔法界に行くには神崎家(つまり、あたしの家)の当主の許可が必要なはず・・・・・

いや、そもそも森に近づくことさえできないのに?!許可がない限り!

「彩音は知らないわよね・・・・・・魔法界には、有名な一族、神崎家があるのよ」

「ふぅん」

あたし、そこの娘ですけどね