「おい、いくぞ」

あたしが脳内でうんうんうなずいている間、美里はドアを開けていた

「行くからー」

最後に出たあたしがドアを閉めて、更にリビングから出てフローリングの廊下。

そして、部屋の外へ出る

「鍵は?」

「あ、持ってるよ」

三人とも出たことを確認して、聖理奈が寮の部屋の鍵をかけた

「テレポートした方が早くね?」

「そうね・・・・・・そうしましょう」

「へ?」

だれか、テレポート使えたっけ?

「ああ、彩音は知らないわよね。この寮は、エレベーターじゃなくてテレポーターなの」

「へぇ・・・・・・」

すごい、高性能だ!

テレポーターって、魔法界では当たり前だけど、人間界じゃあんまりないんだって!

「こっちよ」

聖理奈にてを引っ張られながら、あたしはカーペットの敷かれた廊下を進む

あたし達の部屋は、最上階

L字路の、短い方の線の突き当たり

テレポーターは、どうやらL字路の長い方の線の突き当たりにあるらしい

「ここ」

「ここ?」

見かけは、何か鳥籠みたい・・・・・・いや、鳥籠そのものかも

色は金色と銀色の組み合わせ。入口だけ銀色だ

美里が入口の掛金を外し、中に入る

それに続いて、聖理奈とあたしも入った

「これがテレポーターだ。説明してる暇ねぇから、さっさと行くぞ」

「ふえぇぇ?!!」

ちょっ、待て!

あたしはもちろん知ってるけどさ!

見ず知らず設定の人にちょーっとくらい説明してくださーい!

「美里、やってね」

「りょーかい」

「聖理奈?!」

いやいや、ちょっと待った!

聖理奈ぁっ?!

美里は奥にあった、浮いたパネルを操作している。ほら、なんか空中操作するやつ

で、あたしは聖理奈の横でアタフタ