「初等部五年の神田彩音です。治癒ですっ」

「あら!それなら紗奈と同じね」

「さな?」

キョトンとするあたしに、紅梨先輩はニコリと笑ってソファのある奥の方を見た

そこにいるのは、大人しそうな背の低い先輩

「ほ、ほんとですね。はじめまして、あたし小山紗奈(Koyama Sana)です。よろしくね」

「神田彩音です。こちらこそ、宜しくお願いします!」

ぺこりと一礼

ふー・・・・・・

個性的な人ばっかり見てきたから、ちよっと安心

「よっ、彩音」

「あ、東先輩」

1人だけ、ソファのそばに立ち

座っている男子生徒と談笑していた背の高い人が、あたしの方に近づいてくる

唯一、見覚えのある背格好に顔

東先輩だ!

ん?そーいえば・・・・・・

東先輩にだけ、「神崎」って名乗ってたよね・・・・・・?

ヤバッ

「お前、神田だったっけ?」

「え?そ、そうですよ?」

「ふーん・・・・・・俺の聞き間違いか」

「な、なんの聞き間違い何ですか・・・・・・?」

「いや、彩音が神田って名乗ってなかったような気がしてな。ま、いっか」

東先輩は両手を後頭部の後ろに回す

よ、良かった・・・・・・

「自己紹介といきますか」

「そ、そうだね紅梨ちゃん」

仕切っているのは紅梨先輩と紗奈先輩かな?

二人共、しっかりしてそうだもんね、ダントツで