「ご家族には、既に許可をとらせていただきました。自分の子供をよろしく・・・・・・と言付かっています」

彩音はあたしの心の中を読んだかのようにタイミングよく話す

そう・・・・・・なのね

「全ては皆さんの意思次第・・・・・・どうなさいますか」

視線が一斉にあたしたち特別系にむけられる

あたしは・・・・・・もう決まっている

「あたしは、行きます」

沈黙の中、あたしの一言により部屋の空気が変わった

分散していた視線があたし一人に集まる

「こんなチャンス・・・・・・もうないと思うんです。憧れのセルリアに行けれるなら・・・・・・」

あたしは憧れだった

王立セルリア学園────正式名称、王立セルリア魔法育成特化学園

『魔法育成特化』という言葉が、イマイチあわないため、正式名称ではなく略称が一般化されている

この学園の存在を知ったのは小学三年生の時

三年生になると、魔法界の勉強が始まるの。魔法学の第一歩だけれど、実践はしない

そして、セルリア学園のことを知り、行きたくなったわ

そのために、なんだって努力をした

それで、勉学の面では飛び級になれたけれど・・・・・・元々魔力が平均値だったのもあり、半ば飛び級という形で収まってしまった

それからは、その夢はもう諦めていたけれど・・・・・・まさか、こんなことになるなんて

「・・・・・・聖理奈がいくなら、あたしだっていくさ」

美里も、決意したような厳しい顔でそう言った

「それは心強いわ、美里」

「ああ・・・・・・あたしたちはいつでも一緒、だろ?」

真奈を挟んでニカッと笑った美里

眩しいわ・・・・・その笑顔は反則よ?