「結菜、春香、杏奈、柚子、花火・・・・・・」

立ったまま、さっと顔を隠すように俯いた

でも、それは意味の無いもので

すぐに、ぽろぽろと涙が滴り、彩音のスカートに水玉模様をつくりだす

「みんな・・・・・・」

その様子を、誰もが静かに見守っていた

「彩音・・・・・・」

あたしもゆっくりと立ち上がり、彩音に近づいていく

俯いていて気づいていないのか、彩音は依然涙を流し続けていた

そういって、ぎゅ・・・・・・っと抱きしめた

それでも、彩音の涙は止まらなくて

それを見て、美里も立ち上がる

紅梨先輩も、紗奈先輩も

結斗先輩、和也先輩、陸先輩も

特別系の全員が、彩音に寄り添った

その様子を、その場にいる全員は優しい目で見守っていた

「彩音・・・・・・おかえり」

あたしの小さな呟きに、一瞬体をピクリと動かす彩音

そして、そっと顔を上げた

涙で顔はぐちゃぐちゃ、目は真っ赤

せっかくの美少女が台無しね

そして、涙を拭い、彩音は叫んだ

「うん・・・・・・ただいま!」

彩音は華の笑顔で、あたしたちと真の再会を果たした────