「あやねー!」

少し遠くから、声が聞こえた

あやね・・・・・・?

「わわっ、真奈!」

はっとして目を開き、遠くを見る彼女───あやねさん

そして、少しして

箒に乗った、可愛らしい女の子が現れた

あやねさんの横につけ、そしてあたしたちに目を向ける

「あれっ、ここの学園の生徒さん?」

きょとんとした、可愛らしい顔であたしたちを見つめる

栗色の髪の毛が揺れ、ピンク色の頬が見え隠れする

「う、うん。そうだよ」

すこし苦笑いを交えながら答えるあやねさん

「へぇ・・・・・・ならここの人達があやねの────」

真奈さんがわくわくした様子で話そうとした時

「?!風刃!」

あやねさんが一瞬困惑したような顔をし、その直後呪文を唱えた

その瞬間、あやねさんの周りに風の刃が出現し、こちらにむかってきた何かとぶつかった

軽く衝撃波が伝わる

やっぱり・・・・・・魔法界の魔法使いね

「危ない・・・・・・でも、もうこれで終わりだね」

真奈さんがにこっとあたしたちに笑いかけてくれる

終わり?まさか

「ここらへんの悪魔はあたしたちが排除したよ。だからもう大丈夫!」

あやねさんもふわりと笑い、そしてすぐ側に降りてきた

そして、美里の手を取り、静かに唱える

「魔力の源よ、我が魔力を糧とし彼の者を癒さんことを」

そして、暖かな光に包まれる美里

魔力回復の魔法・・・・・・?

「はじめまして、木谷聖理奈さん」

その様子に気を取られていると、急に真奈さんに話しかけられた

「っっ?!は、はい?」

なぜ、あたしの名前を知っているのかしら・・・・・・