紅梨先輩の隣には、紗奈先輩が

正門の近くに、悠、和也先輩、結斗先輩、そして陸先輩

それに水野先生に学園長も、由香里さんも

他にも、たくさんの見覚えのある先生もいた

「主役のお出ましだねっ」

ちゃっかり、弥生ちゃんも来ている

「揃いましたね」

学園長静かにいい、正門の横壁にある変な機械の細い溝にカードを入れ、シュッとしたに下ろした

途端に、正門がゆっくりと開いていく

こっち側に開いてきたので、それを避ける先生や陸先輩たち

最後まで開ききり、学園長があたしを見た

「彩音さん」

「は、はい」

「皆さんにお別れの挨拶をお願いします!」

へ?

あ、お、お別れの挨拶ですね

えーと、うーん・・・・・・

視線がいっせいにあたしに突き刺さる中、頑張って文章を考える

急に言われてもなぁ・・・・・・

「えーと・・・・・・今まで、ありがとうございました・・・・・・・・?」

疑問形になってしまった・・・・・・・

ま、いっか

「短い間でしたが、この学園にいることができて・・・・・・嬉しかったです」

恥ずかしくなって、俯きながら、ベタな挨拶だな・・・・・と自分でつっこむ

すると、ぱちぱち・・・・・・と音が聞こえた

顔を上げると、そこにいた全員があたしに向かって拍手をしてくれていた

ある人は笑いながら、ある人は泣きながら

その場にいる全員が、たくさんの想いをもちながら拍手をしていた

それが、とても嬉しくて

クリアだった視界が一瞬歪んで

でも、目のふちを拭った

「本当に、ありがとうございました・・・・・・っ!」

ぺこっと、頭を下げる

あたしって、幸せ者だな・・・・・・