「和はお喋りね・・・・・・それはそうと、あなたは私の本名を知ってるかしら?」

「知らない」

優奈の本名はしらない。って言うか、優奈っていう名前を今日初めて知ったくらいだし

「いいわ、教えましょう。私の本名は神崎優奈。先々・・・がいくつも続く、当時の当主、神崎優美の姉よ」

「・・・・・・へ?」

優奈が、神崎家の昔のご当主様のお姉さん?!

しかも神崎家の血筋ぃ?!

つまり、あたしの御先祖?!

「えぇぇぇぇぇ!!!!」

「驚きすぎよ。そこまで大きなことではないでしょう」

「大きなことだよ!」

呆れたように言う優奈につい大きな声で返してしまった

いやいやいやいや

んな馬鹿な

一度家系図みたことあるけど、「優奈」っていう名前は載ってなかったよ?

「ああ、それは優美が私の名前を消去したのよ。縁を切った・・・・・・そういう感じかしら」

縁を切った・・・・・・?

そんな・・・・・・

「優美のしたことは正しいのよ。今更私が神崎家の者として帰ることはないだろう・・・・・・そう思ったのでしょうね。それに、大事件を起こした人が神崎家の者だなんて」

ああ、そうか

なるほどね

優美さんは、優奈の縁を切りたくて切ったわけじゃないってことか

ただ、周りが勧めたんだろう

というか、強制したのかもしれない

優奈からは、優美さんに対する怒りなんて全く見えない

「迷惑をかけてごめんなさい。代わりに・・・・・・全てを無に帰させましょう」

「無に・・・・・・帰す?」

「ええ・・・・・・今まで私が犯してきた大罪を、全て無に帰させるわ。そうすることで、被害はなくなる。この森で静かに過ごすわ」

私は、この森の守護者になるの、そう優奈は続けた

「我儘よね・・・・・・でも、これで人間界と魔法界へ楽して行けれるわ」