戻そう

この色を維持するのもめんどいし

そう思い、あたしはパチンと指を鳴らした

その瞬間に、あたしの髪と目の色は元の色───レモン色とアイスブルーに戻った

やっぱり、この色が落ち着くなぁ

そう思い、ライサを見やると

驚いていた

ほんの少しだけ目を見開いている

さっきから感情の起伏が無かったから、ちょっと驚き

「それが本当の姿なのね」

「そーだよっ」

「そう・・・・・・さすが私の───ね」

「んー?」

なんて言ったの、今

私の?

んん?

「なんでもないわ・・・・・・戦う相手と和気あいあいと話すとは、よほど余裕があるのね」

「それはあなたも同じでしょ?あたしと普通に会話してるけど」

「それほど私は余裕があるということよ」

堂々と言い切るライサ

ううっ・・・・・・すごい自信

「そう。ならあたしも、あなたと同じくらい自信があるってことかな?」

対抗してあたしも言い切る

多分、この言葉は今日以降絶対に使うことないわ

「・・・・・・声が震えてるわよ。強がりも大概になさい」

ぎくっ

バレた?

「あなたは・・・・・・強いのね」

「強い?」

「ええ、強いわ。私と違って」

いやいや、ライサ強いでしょ・・・・・・という言葉は、出てこなかった

なぜって

自信に溢れたその瞳が、一瞬

とても悲しそうな色になったから

少しだけ怯んでしまう

ああ、そうだ

思い出したよ

ライサは、人間のことが信じられないんだよね?