もくもくと煙が立ち上る

大丈夫・・・・・・傷は入ってない

と思った直後

煙の中から、何かが突っ切ってこちら向かっていた

「なっ・・・・・・」

あの魔法は・・・・・・っ

「黒騎士よ、我が敵を排除なさい」

真っ黒な甲冑をまとった、化身である5m以上ある黒騎士が持っている銀色の長剣が、あたしの結界を貫こうとする

召喚魔法・・・・・・!

そんな馬鹿な

召喚魔法は、神崎家の血筋でないとできないはず

召喚魔法を行使するには、化身や精霊、魔獣などとの契約が必要だ

その契約ができるのが、今では神崎家のみとなっている

魔力の量が少ないと、魔力が枯渇して死んでしまうの

契約だけでもかなりの魔力を消費するから

それができたのは・・・・・・神崎家の血を引く者のみ

それ以外の者は、それこそ周りが止めるような努力をしなければ得られないほどの魔力が必要だ

・・・・・・枯渇してもいい覚悟がある

ライサについての文献には、彼女が召喚魔法を使ったような記録は残ってないのだけれど・・・・・・

って、そんなこと言ってる場合じゃなかった!

あたしは召喚魔法を使えない

だから、魔法で

「にしても黒騎士なんて・・・・・・最高位じゃん」

流石はライサ

名門家のお嬢様だね

って言っても、あたしも一応

腐っても神崎家の娘だけどね?

「聖なる光よ、その名を示し、我が声を聞け!我が名に従い、術を受け入れよ」

黒騎士は光に弱い

同時に、属性にはそれぞれ弱点となる属性がある

光は闇に弱いし、炎は水、風は炎、水は風に弱いのだ

他にもいろんな属性があるけど・・・・・・省略します