紅梨先輩は結斗先輩、陸先輩、自分を

あたしは、悠と美里、自分に対して結界を張った

強度や密度はあたしの方が高いけど・・・・・・紅梨先輩の結界は、人間界の中では上位に食いこむくらいの結界

もう凄いとしか言いようがない・・・・・・魔法界でも通用するかも

さて、そんな感じで分析(?)している最中に、雷をまとった水球───さっきと同じの───は、ライサから放たれた

しかし、結界によってそれは弾かれ、消滅した

「・・・・・・ちっ」

なんか今、小さく舌打ち聞こえたんですけど

まさか、美里か?

うん、すごーく、美里のいる方向・・・・・・っていうか、あたしの目の前から聞こえたんだけど?

にしても、視界が悪い

結界と水球が衝突したおかげで、煙が出てきて視界が悪いー

でも、これ以上結界を維持すると疲れるから、一旦結界を解く

紅梨先輩も魔力を考慮してか、結界を解いた

でも、それがいけなかった

微かに聞こえた、呪文を唱える声

「闇の扉よ、その名を示し、我が声を聞け。我が名に従い、姿を変え、術を受け入れよ」

この呪文・・・・・・恐らく、美里にむけられている!

あたしは、一度解いた結界を、直後に再び作り直すことは出来ない

紅梨先輩はこの声に気づいていない

それに第一、神級魔法の呪文は、人間は博識でないと知っているはずがないのだ

神級魔法の呪文は・・・・・・・魔法界の名魔法使いが考案した、特別な呪文だから

「美里っ」

これしか無い

反射的に、あたしは目の前にある美里の腕を掴む