「護れ」
ただその一言で発動する、初級魔法がある
結界────
紅梨先輩の背後で唱えたその魔法は、通常通りに発動した
水球は、不可視の結界によって弾かれ、消えていった
「え・・・・・・?」
少し後ずさりながら目をつぶっていたのだと思う。ゆっくりと、紅梨先輩が振り向いた
それに習って、他のみんなもさっとこちらを向く
『彩音・・・・・・?!』
驚いたようにあたしを見つめる
風が吹き荒れ、森を貫いた
木々が揺れ、草花は逆立つ
あたしの髪の毛もゆらゆらと揺れ、制服のスカートがはためく
くすっと笑って、あたしはまた唱える
「聖なる光よ、その名を示し、我が声を聞け!我が名に従い、術を受け入れよ!」
この前と同じ呪文を唱えた
光が溢れ、森中に広がる
その光は、もちろんライサにもあたるのだけれど
「闇よ、光を打ち払え」
女の子の声が聞こえた直後
あたしの光は、ライサから発せられた闇によって相殺された
神級魔法を、まさか中級魔法で仕留めるなんて・・・・・・!
「え・・・・・・彩音?」
「それ、呪文だろ?なんで唱えるんだ?それに・・・・・・」
「彩音の属性は、治癒・・・・・・よね?」
美里、陸先輩、紅梨先輩が順に言う
「ごめんなさい・・・・・・」
あたしは謝った
誰に対してかはわからない
ただただ、謝った
これで何が報われるのかはわからない
わからないことだらけだ・・・・・・
でも、今の目的はハッキリしてる
ライサを倒して、和さんを救う
ただ、それだけ
ただその一言で発動する、初級魔法がある
結界────
紅梨先輩の背後で唱えたその魔法は、通常通りに発動した
水球は、不可視の結界によって弾かれ、消えていった
「え・・・・・・?」
少し後ずさりながら目をつぶっていたのだと思う。ゆっくりと、紅梨先輩が振り向いた
それに習って、他のみんなもさっとこちらを向く
『彩音・・・・・・?!』
驚いたようにあたしを見つめる
風が吹き荒れ、森を貫いた
木々が揺れ、草花は逆立つ
あたしの髪の毛もゆらゆらと揺れ、制服のスカートがはためく
くすっと笑って、あたしはまた唱える
「聖なる光よ、その名を示し、我が声を聞け!我が名に従い、術を受け入れよ!」
この前と同じ呪文を唱えた
光が溢れ、森中に広がる
その光は、もちろんライサにもあたるのだけれど
「闇よ、光を打ち払え」
女の子の声が聞こえた直後
あたしの光は、ライサから発せられた闇によって相殺された
神級魔法を、まさか中級魔法で仕留めるなんて・・・・・・!
「え・・・・・・彩音?」
「それ、呪文だろ?なんで唱えるんだ?それに・・・・・・」
「彩音の属性は、治癒・・・・・・よね?」
美里、陸先輩、紅梨先輩が順に言う
「ごめんなさい・・・・・・」
あたしは謝った
誰に対してかはわからない
ただただ、謝った
これで何が報われるのかはわからない
わからないことだらけだ・・・・・・
でも、今の目的はハッキリしてる
ライサを倒して、和さんを救う
ただ、それだけ