あたしたちを睨み、でも春香に向かって小さく手招きしている

ワンピースの裾がはためいて、バタバタと音を響かせる

きっと、このオーラによるものだ

「なら、さ・・・・・・これならどうかな?」

「え?」

「なに?」

「どんなのかしら?」

ヒソヒソと、あたしの考えを聞いてくれる三人

これなら・・・・・・いけない?

「いいわね!」

「賛成!」

「そうね・・・・・・それが今出来うる一番の策」

「ほんと?」

よし、やろう!

あたしの考えた作戦・・・・・・拙いものだけど

頑張れば・・・・・・なんだってできる!









「お、お母さん・・・・・・」

春香が小さく、女性に向かって呼びかける

『ひかり?ひかりよね?』

女性は正気を取り戻し、その場に降りた

「そうだよ・・・・・・ひかり、だよ」

『ああ!やっと会えた!』

女性は小走りで春香に駆け寄り、抱きつく

・・・・・・・・・・・・・でも、抱きつけるはずがない

『ひ、ひかり・・・・・・?』

「ごめんね、お母さん」

なかなか春香の演技も堂に入っているねー

気づかれてない

あたしたち三人は、その様子を遠巻きに見ていた

「あのね、お母さん。あたしは・・・・・・」

春香が話し始めるよりも先に、女性が動いた

春香の背後に回り込んで、がっと首をつかむ

「く・・・・・・はっ」

苦しそうに顔を歪める春香

危ない!