そこにも、おそらく修繕をしなければならない本が山ほど積まれていて、見れる範囲で言えば、破れているのもあった

かわいそ・・・・・・

本がちゃんと綺麗になることを祈りつつ、さらに本棚の間を歩く

本棚は横も高さも長いから、動かせそうにないな

第一、これでもかってくらい本が詰め込まれてるし(二度目だよ、この言葉いうの)

流石にここにはいないかな・・・・・・

あとは、貸出用の机の向こう側にあった、変な小部屋だけだ

Uターンして、その部屋のドアを開けた

う・・・・・・埃っぽい

手探りで壁に手を這わせ、スイッチを探す。あったあった

力を入れると、パチンと音がして蛍光灯の明かりがついた

そこは、さっきの本棚までとは言わないけれど、あたしの腰くらいまでの高さの本棚が幾つも床に置かれていた

その本棚の中には、ぎっしりと本が入っていて、隙間なんてどこにもない

そして奥に目をやると、床に倒れている三人の女の子の姿があった

あーっ!

「結菜!春香!杏奈!」

三人が眠っていた

慌てて駆け寄り、腰を下ろして三人の体を揺する

少しして結菜がおきた

「あら?彩音・・・・・・?」

寝ぼけたような、舌足らずな声

春香と杏奈も気づき、「あれ?」みたいな顔をする

「あたしたち、今まで職員室にいたわよね?」

「「うん」」

え?

今まで職員室にいたの?

でもここ、図書室だし。しかも図書室と職員室との間には応接室あるんだけど

うーん・・・・・・どういうこと?

「そうだ彩音」

「ん?」

春香が体を起こしてあたしに近づく

「いたの・・・・・・幽霊の女性」

「え?」

いた?

幽霊の女性が?