「ひっ」

美里がが小さく悲鳴をあげる

その音の正体は、下を見ればわかった

それは、地面に転がって僅かに動いている頭蓋骨

動いて、地面との接触で音を鳴らしていたんだ

普段ならわからないくらいの音の大きさでも、この静かさだと響くからなー

なんて呑気に考えつつ、女性とガイコツをスルーして進む

そう、どうせ幻影だよ・・・・・・うん

「・・・・・・あれ、見て」

「ん?」

聖理奈が指さしたのは、図書室の廊下側の窓にへばりついて、こちらを見ている、顔が焼けただれた女の子

着物を着ていた

ぞくっと、背中になにかを感じ、すぐにその場を離れた

あれ、ほんとに幻影?リアルすぎ・・・・・・

道中で折り返してきた男子組に会い、少しだけ言葉を交わしてから別れた

彼らの情報によると、応接室から変なのが飛び出してくる・・・・・・らしいが

例の応接室に着き、その扉の前を歩くと

バタンっとドアが開き、なにかが目の前を横切った

突然のことだったけど、知っていたから声こそ出さなかったけど、知らなかったら叫んでたね・・・・・・

さっと懐中電灯の明かりで確認すると、それは小さな男の子であることがわかった

壁に何度も頭を打ち付け、血が出ている

でも、不思議と音は聞こえない

それから職員室に入ると、椅子の下からわあっと飛び出してきた子どもに驚かされ、結局腰が抜けたあたし

美里に手伝ってもらってなんとか起き上がり、無事判子を押してUターン

帰りは例の女性や女の子、男の子はいたけれど無視して帰った

もう、無我夢中で走ったね