因みに、ロビーは市立の小学校が修学旅行の時みたいなところではなく、まるでホテルみたいなんだ

それに、食堂っていっても名前だけで、本当の名前はレストランじゃないかと錯覚するくらいだからねー

あはは・・・・・・

気を取り直して、ロビーから見て左側の廊下を進む

その廊下の途中には、宿泊する人がパソコンを使う人が多いので、念のためにと設置されたコンピュータ室と

横に膨大な敷地を誇る、図書室

そしてその横に、応接室

そして職員室、となっている。軽く学校みたいだ

図書室でかなりの幅を使っているから、たったこれだけの種類の部屋でも一階の中では一番長い廊下になる

それらが全て、あたし達側から見て左側に設けられており、右には腰から上に窓が設置され、昼間なら外の様子がわかるんだけど───

あいにく、幻影魔法によって闇に閉ざされている

やだなぁ・・・・・・

懐中電灯の明かりだけを頼りに、地図を見ながら進む

入り組んだ構造ではなく、基本一方通行だから、迷いはないけど・・・・・・

なかなか、お化けがでてこないんだけど?

「・・・・・・ヒマ」

そう美里が呟いた瞬間

「・・・・・・・・・・で・・・・・・・・いで」

「ん?」

あれ、なんか今聞こえたような・・・・・・

「・・・・・・いでぇ・・・・・・・おいで・・・・・こっちにおいでぇ」

誘惑するような女の人の声が、前から聞こえた

さっと懐中電灯を当ててみると、そこには白ワンピースを着た、典型的な幽霊の姿の女性がいた

おまけにロングヘアだし・・・・・・

もう・・・・・・

カタカタカタ・・・・・・

「え?」

なんか、また音が・・・・・・