「あなたのことが好きです!
ずっとずっと前から好きでした!
付き合ってください!!!」

放課後。校舎の裏。
大空に響き渡るのは運動部のかけ声と、私の告白。このたった一言二言を、1週間前から練習した。

でも、その練習も意味は無い。
何故なら、私は絶対に振られるから。
私が彼――越水奏人くんを好きになったあの日から、もうずっと私と彼の間に接点は無いから。

彼は、もうあの日のことなんか忘れているだろうから…いや、忘れていて当然だから。

『 ・ ・ ・ 。』

沈黙。ああ、分かっちゃいたけど終わったな。