塾を出て数分経ったところで私は何かに気づいてしまった。

ううん、正しくは街中を通る人すべてが無視をしてるだけ。

普通は私も無視をするべきなのかもしれない、でも手を差し伸べてしまった。

『大丈夫ですか?』

私はとっさにカバンから絆創膏を取り出していた。

「あ…大丈夫!…じゃないかも」

相手は腕や顔に傷を負っていて痛々しかった。

でもそこは絆創膏をはって手当をした。

相手が何のことを大丈夫じゃないと言っているのか、それはすぐにわかった。

「ぐぅー」

腹を抑えてつらそうにしていた。