「ユウナ~、陽向のストーカーじゃん。そのジャケットどうすんだよ」



「クリーニングって言ってるでしょ!陽向くん、急遽出てくれたんだし、このぐらいしないと」



「ありがとさん、俺のも頼むわ」



男の子が自分のジャケットを渡すと、ユウナちゃんは怒って一歩下がった。


「いやーっ!汗臭い、あんたのは嫌!」



「どっちも俺のジャケットだっつの!陽向に貸したのは俺だぞ?」



「知らない」



ユウナちゃん、男の子と言い合いをしていたけど遂に口を閉ざしてしまった。



「ユウナ、ダンス上手いじゃん。惚れた~」



え…。



ちょっ…陽向くん?



聞き間違えじゃなければ、今のは陽向くんが言った言葉。



「本当にー?ユウナも、陽向しか見てなかったよ」



ええっ…。



ふたりは笑い合って、近い距離で一言二言語り合ってる。



あのふたり…仲良すぎない?



心臓がドクドクと波打ち始めた。