その後は莉緒の楽屋に来た私と仁くん。
「お姉ちゃん本当に大丈夫?
この後あいつ辞めさせるからもう安心して?
本当にごめんね?」
莉緒は私を心配そうな目で見ていたけど……
さっきのあれを見てしまったからもう何も言えなかった。
「………美桜、もう帰るか?」
仁くんが良いタイミングで助け舟をだしてくれた。
だから私は頷こうとしたら………
「あんた何彼氏ぶってんの?
私はまだあんたをお姉ちゃんの彼氏だって認めてないから。
顔がいいだけでお姉ちゃんとあんたは全然釣り合わないんだよ。」
と敵対心むき出しの莉緒が今度は仁くんを睨んでいた。
「お姉ちゃんは天使………いや、女神様のような存在なんだから。
あんたみたいな人間がそばにいたらいけないの。」
…………莉緒は私に対してそう思っていたの?
今までそんなことを一切感じ取れなかった自分を恨みたい。