「何がおかしい?」


佐久田さんはそんな仁くんを見てイラっときたようだ。


「いや、美桜の妹を脅しの材料にするんならそれは間違ってるなって思って。」


「………何を言っている?」


さすがに私も仁くんの言っていることを理解できないでいたら………


「お姉ちゃん。」


といつのまにか撮影を終えていた莉緒がやってきた。


「私のためにこのエロオヤジの言いなりになろうとしたの?」


……………はい?


一瞬莉緒の言葉に耳を疑う。


だってあの天然な莉緒が………エロオヤジなんて言葉を使うはずがない。


だけど私の代わりに仁くんが
「そうだよ。」と答えた。


そしたら莉緒は


「ごめんねお姉ちゃん。だけど私は自分のためにこの仕事やってるわけじゃないから別にいいんだよ?」


と言った後に佐久田さんの方へと歩く。