「そんなことないです……」


わざと照れたふりをする。


「それにしても美桜ちゃんは本当に綺麗だね。


ここでモデルしないかい?きっと莉緒ちゃんより人気になれるよ?」


佐久田さんは私を勧誘しに来たのか。


「すいません、こういうの興味ないんです……」


「そうか勿体無いな。
こんなに綺麗なのに。」


そう言うと佐久田さんは私の髪に触れた。


その時の触り方といい、表情といい、ゾッとした。


「そんなことないですよ。莉緒の方が私よりよっぽど可愛いし羨ましいです。」


なるべく気づかれないように少しずつ距離をおく。


だけどすぐに腰に手をまわされ、ぐいっと引き寄せられた。