リビングに入ると
私の知られたくない過去を話した。

理解してもらうには、話さないといけないから

生い立ちから自殺をしようとした時に
奥さんに助けられたことを全て話した。

きっとドン引きしただろう。

「なるほどな。それで我が家に……」

息子の和也さんは、納得したように頷いた。

あれ?引かなかった……?

あ、そうか。
この人は、養子なんだっけ

養子って事は、本物の親と一緒に暮らせない
理由があるってことだろう。

もしかしたら私と境遇が似ているのかしら?
でも、そんな境遇をしていたと思えない。

雰囲気からして、いい所の息子さんっていう感じだ。
いかにもこの家に相応しい感じの……。