不安に思ったまま
この夫婦の自宅に着いてしまった。

私は、その家を見て驚いてしまう。

「凄い……」

目の前にある家は、かなり立派な一軒家だった。
もしかしなくてもお金持ちなのだろうか。

いや、よく考えたら血の繋がらない子供を2人も
引き取り育てているのだ。
裕福な家庭ではないと難しいだろう。

そういえば奥さんもいかにも
奥様って感じの上品さがあるから納得だ。

「そういえば、志穂。和也(かずなり)に
この事を話したのか?」

「いえ、まだ。でも、あの子の事だから
説明をしたら理解してくれるはずよ。
問題は、杏梨かしらね」

「まぁ確かに」

納得をする旦那さんだった。
 
子供さんの名前は、杏梨ちゃんと
和也君って言うんだ。

いくつぐらいなのだろう?
まだ幼いのだろうか?