「・・真央か?」
ハッと気づき横を見るとステージ下で青が立っていた。
「ここで何してるんだ?その人は・・・」
「ああ、最近転校してきた広瀬くんだよ。」
「広瀬・・?」
青は何かを考えるような、または思い出すような表情をしていた。
同時に広瀬は、青と目を合わせないようにしていた気がした。
「それよりお前何してんだ?そうじの時間始まってるぞ。」
「ああうん、そうだね。行こう?」
「・・・うん。」
そう言って真央と広瀬は体育館を後にした。
ふと広瀬は振り返る。体育館の下窓を閉めている青と目があった。
( やはりまちがいない・・・。 )