そんなある日、秋香が慌ただしくやってきた。

「夏海。今日、合コン決まったよ。」

「ああ……」

少し前までは、合コンって言うと秋香と一緒に騒いでいたと言うのに。

最近の私は、門馬が頭の中にいて、離れない。


なんで、あの時お店にいたの?

私、わざと門馬には黙って、オフィスを出たのに。


「元気ないわね。」

「秋香みたいに、年がら年中元気な人なんて、いないわよ。」

「失礼ね。」


私はチラッと、門馬を見た。

最近家でも、あまり話せていない。

私の出した企画書の具体案を、門馬が考えてくれているからだ。


「私も協力できたらいいのに。」

自分の企画力の無さに、呆れてしまう。

「おっ、やっと元気出てきた。」