まさか…幸也にフラれたとか?
でもそしたら回りに友達付かせて愚痴るよね…


やっぱりおかしい。

そう思った私は、思い切って琴乃に聞くことにした。


やっば…
緊張する…


かれこれ琴乃とちゃんと話すのはあれ以来だ。

一歩一歩、琴乃に近づく。

近づく度に、心臓が飛び上がった。

汗ばむ手。

いつの間にか肩に掛けたスクールバックをがっちりと掴んでいた。


大丈夫…大丈夫…


心の中で何度もそう唱える。

距離はあと、ほんの一メートル…