帰り道、朝人は先生に叩かれた頭をさすりながら、隣の神崎に愚痴をこぼしていた。

「畜生、あの先生もあんなことぐらいで怒るなんて、短気にも程があるぜ」

「空なんか見上げてたお前も悪いだろ?」

隣の親友は、笑いながらそう言った。

「だってあの先生の授業、ホントに暇なんだもん」

「確かに分からないこともないけどな。あの先生の授業は本当につまらない。」

そんな他愛もない会話をしているうちに、学校に隠し持ってきていた、ポケットの中のケ−タイが鳴った。

見ると、「発信者不明」となっている。
いったい誰だ?