高橋朝人は、教室から空を見上げていた。

席が窓際なので、前で喋ってる先生にバレる心配も皆無だ。

朝人は、高校に進学してから、益々「やる気」という感情が薄くなっていた。

毎日、同じような行動をし、眠る・・・
そんな日々に飽き飽きしていた。

そういえば、今年は何年なんだっけ?

ふいにそんな疑問が頭に浮かぶ。
少し考えて、そうだ、2027年だった。と納得する。

なんか、面白いことないかな・・・

朝人は、頭の中でそう呟いた。

頭に衝撃が走った。
驚き、横を振り向くと、朝人を叩いた教科書を持った先生が、こちらを見下ろしていた。

見つかってしまったようだ。