ボサッとした髪

半袖からのびるあざのできた腕

半ズボンからでているあざのできた脚

綺麗に包帯を巻いている右腕

「お前…っそれどうしたんだ!?」

持っていた荷物を落として麟華の肩をぐっと掴んだ。

「痛い…。」

一歩後ろへ下がった麟華はそのまま、なんでもないよと言った。

「なんでもなくないだろ!?
学校来ない理由はそれか??
なぁ、なんかあるならい━━━」

「うるさいっ!」

赤根が話終わる前に麟華が叫んだ。

「なにか…用があったんじゃないの?」

もうなにも言わないでというような麟華の眼差しに赤根が黙った。

「これ、届けに来ただけ。じゃ。」

落としていた袋を麟華につき出すと赤根は走って行った。