「なんでないてんの?」

麟華の顔を覗きこむようにしてきいてくる。

麟華は家での話を言うか迷ったが、

よく知らない相手に話す話ではないとおもった。

「なんでもない。」

消え入りそうなくらい小さな声。

「ふーん?まぁ別に関係ねーけどさ。泣きたいときゃおもっきり泣けば?」

そう言いながらたちあがる