ピンポヨヨ~ン(微妙な音だな‥)

「はーい、どなた ? 」

「こんにちわ。今日、引越して来た高橋(仮名)です。」

「あら、ちょっと待って下さいね~。」

ガチャと玄関が開き、中から恰幅の良いオバさんが出てきた。

「初めまして。今日から、宜しくお願いします。」

「はいはい聞いてましたよ。えーと、これが207号室の鍵ね‥それから、ゴミ出し日とかは、これをよく読んで下さいね。」

「はい‥有難うございます。」

「まぁ~分からない事は何でも、その都度聞いて下さいな。」

説明を受けながら、中々意味不なとこもあったが、そこはあまり気にせず‥‥部屋へ行きかけようとすると、

「あっ ! 高橋さん、207号室のトイレ、今故障中なのよ~。」

「えっ!!それって‥修理は ? 」

「あ~大丈夫大丈夫‥業者には連絡済だから‥で悪いんだけどその間は、2階の奥にトイレがあるから、そこを使ってもらえる?」

「はぁ~分かりました。えっと、他には何か‥?」

「そうね~後は、206号室のお隣さんも学生さんのようなものだから‥‥」

歳を取ると、アレ・コレ・ソレが増えるとは聞くが、まさに大家さんの話は、三拍子揃い踏みで長~く、俺は途中から聞く事を諦め‥た。

そして、いざ<^!^> MY ROOM へ

軽快な足取りで、階段を駆け上り ガチャガチャとドアノブを回した。

207号室~今日から俺の城だ~