彼女の頬を伝う涙は、太陽の光に輝いていた。

美緒も、美しく見えた。

でもそれは、白い肌が、ますます白くなっているから、そう見えたのだ。

「晴斗本当のこと言わないけどっ……頭痛いの、隠してるっ……あたしには分かるもんっ……」

「そっか……そりゃ、心配だね……」

「もうあたしっ……どうすればいいかっ……分かんないよっ……」

「みっ……」

ーーギュッ

あたしには、お姫様の瞳から湧きでる涙を、とめられない。

とめられるのは、王子様だけ……

「美緒……」

どうすれば、いいの……?

教えて、誰か……

「胡桃ちゃん?」

「……!幸くん!!」

「美緒ちゃんも。どうしたの?」

「高木くんが……頭痛そうって……」

「えっ!?」