「田中君は何て言って来たの?」


真弥がそう聞いた。


「昼休み中に見学してたあたしを見て、ひと目惚れしたんだって。その後学年とかクラスとか調べたみたい」


「でも、これだけじゃ本物かどうかわからないよね。田中君は本当に初美にひと目惚れしただけかもしれないし」


あたしはそう言った。


初美が田中君に告白された事には驚いたけれど、ただの偶然かもしれない。


「それなら、今度は青花が使ってみなよ。相手に飲ませても害はないってわかったんだしさ」


初美があたしの背中を叩いてそう言った。


あたしはスカートの中の小瓶に触れた。


これを、今度はあたしが使う。