「そうだね。猛毒じゃなかっただけ良かったのかも」


いくら液体の正体を知らなかったと言っても、田中君が死んだりしていたらシャレにならない。


「あ~あ、サッカー部のイケメンが彼氏になるチャンスだったのになぁ」


初美は冗談っぽくそう言って笑ったのだった。