人生初めての告白だった。


「え?」


航は驚いた表情であたしを見る。


「付き合ってほしい」


これで、航はあたしのもの……。


「ごめん」


航の冷たい声がふって来て、あたしの頭は真っ白になった。


「今、そんな気分になれないんだ」


航の言葉にあたしは自分の耳を疑った。


今、なんて言ったの?


そう聞きたいのに、声がでなかった。


大きな疑問がグルグルと頭の中を回っている。


なんで?


ちゃんと惚れ薬を入れたのに。


なんで?


「ごめん」


航は最後にもう1度そう言って、空き教室から出て行ってしまったのだった。