「はいそうです」


淀みなくそう答えたのは真由だった。


真由は川田君の腕に自分の腕を絡めている。


密着度が高くなったからか、川田君もまんざらではなさそうな表情を浮かべている。


ここは地下室で周囲が薄暗いという事も手伝い、距離は自然と近くなるのだろう。


そんな中、あたしと隼人はなにも言えずに棒立ちになっていた。


真由があたしのわき腹をつついてくる。


同じように答えろと目で訴えかけてきているのがわかった。


「あ、あたしたちもカップルです」


あたしはぎこちなくそう言って、隼人と手を繋いだ。


その拍子に隼人が緊張して身を固くするのがわかった。


それでも、あたしは握りしめた手を離さない。