「は、春樹!ごめん!」



たしかに気をつけていたはずだった。
でも、狙われていた事実に春樹に向かって頭を下げる。



「なんで、亜実が謝るんだよ」


「だって、あたしのせいでクリスタルに迷惑……「かかるわけねーだろ。クリスタルはそんなヤワじゃねーよ」



あたしの言葉を遮って、ポンポンっとあたしの頭を撫でる。



「これ、見てみろ」



春樹がさっき閉めたカーテンを開ける。



「え、嘘……」



春樹が住むタワーマンションの前には、報道陣かたくさん。
テレビでよく見る姿だった。



「マンションの前にこんなたくさん……大丈夫なの……?」


「あぁ、ここ芸能人だらけだかな。少なからず何回か来てるよ、同じような人たち」


「そ、そうなんだ……」



芸能人ってやっぱり大変。



「記事をみた大体の人が信じちゃうんだよね……?」


「まぁ、そうだな。亜実だってふだんはしんじるだろ」



春樹の言う通り。
ふだんは報道が正しいものだと思って見てるうちの一人だ。