「え……?知り合い?」



あたしは、びっくりしてるふたりを交互に見る。



「あぁ、高校の同級生」


「あ、そっか……同い年か」



お姉ちゃんと同い年の人ってすごく年上なきがしてて。
でも、いまあたしはそのお姉ちゃんと同い年の人と付き合ってるんだ。



「春樹くん、この前は急に……「俺、別れます。別れますから安心してください」



お父さんが下げかけた頭をゆっくりと上げる。



「春樹……?」



いま、なんて……?
別れるって言った……?



「君……」



お父さんが目を見開く。



「待って、春樹!どういうこと!」


「ごめん、亜実。俺たちは付き合っちゃいけない」



あたしに頭をさげて、ドアノブに手をかける。



「春樹!?」


「亜実、大好きだったよ」



振り向かないでそう言った春樹は、そのままドアを開けて出ていった。



「どうして……?」


「俺が、行ってくる」



ポンッとあたしの肩を叩いて、お父さんも春樹に続いて家を出ていった。