「一昨日出張から帰ってきたの。今日はお父さんもお姉ちゃんも早く帰るって」


「そっか……」



春樹とお父さんが会うのはあれ以来だけど、大丈夫かな?



「俺、亜実を送り届けたし帰りますね」


「春樹……」



お父さんが帰って来ることを懸念してか、お父さんが気にするからか、春樹は困ったような顔になっている。



「お、ただいま」



春樹がドアに手をかけようとしたその瞬間、ドアが開いてお父さんが入ってくる。



「え?お父さん早すぎない!?」


「早くおわったんだよ。な?諒子」


「うん!」



お父さんの後ろからひょっこりと顔を見せるお姉ちゃん。



「お姉ちゃん!」



入院中は仕事で1度もこれなかったから、久しぶりに会うお姉ちゃん。



「……え?神崎……?」



ひょっこりと顔を見せたお姉ちゃんに、反応したのはあたしだけじゃなかった。



「あれ!?うそ、 春樹!?」



お姉ちゃんも声をかけた春樹に目を丸くしてる。