「あーみ!」



ベットの上でぼーっとしていると、元気な声が聞こえる。



「香莉菜!」



ひょっこりと顔を出す香莉菜の姿をみて、自然と笑顔になる。



「よっ!」


「昌也もきてくれてありがとう!」



香莉菜の後ろから顔を出す、昌也。



「はい、これー!」



香莉菜が袋をあたしのベッドの上に乗せる。



「わぁ!チョコレート!」



置かれた袋の中をのぞくと色んな種類のチョコレートが入っていた。



「亜実、体調は?」


「うん。大丈夫だよ!これ、食べていい?」


「食べる元気があるんだな」



嬉しそうな昌也。



「そうだよー!なんでまだ入院させられてるんだろうね!」



モグモグとチョコレートを食べる。



「美味しそうに食べてるところ見ると嬉しい」



香莉菜が満足そうな顔になる。



「たくさん食べちゃうぞー」



嬉しそうな2人を見て、あたしも嬉しくなって。
さらにチョコレートを包み紙から開ける。

体調がいい。
……なんて、本当は嘘。

なんでも食べれるのは本当だけど、食べたあとに吐いてしまう。