〝今日会える?〟



このまま、なにもない1日を過ごすなんてできなくて。
だから、あたしは春樹にLINEを送った。



「春樹?」


「うん」



このままじゃ、嫌だから。
春樹に会いたいくなった。

春樹に会えば、かき消せるはずのこの思い。



〝ごめん、今日は約束があるんだ〟



春樹は先約があるようで断られてしまって、あたしはガッカリと肩を落とす。



「どうかした?」



あたしの変化に気づいたようで、あたしの腕に触れる。



「大丈夫……」



そっと、雄大の手を外して、あたしはスマホを操作する。


触れられた部分が熱い。



「かーりな!今日遊ばない?」



スマホを操作して、電話をかけたのは香莉菜。



『昌也もいるけどいい?』


「いいよ!」


『わかった、インターシップでしょ?昌也の家にいるよ』



そんな話をして、切る。



「香莉菜と会うんだ?」



横に座っていた雄大が口を開く。



「うん、なんか会いたくて」